
皆さんはオームの法則を知っていますか?
オームの法則は、(オーム)抵抗において電圧 と電流 が抵抗値 を比例定数とした、
という比例関係にあるという法則です。
今回はこれを電気抵抗モデルを用いて導出していきます!それと同時に、抵抗において電子がどのように振る舞っているのかも見ていきましょう!
電子 | 原子核(陽イオン) |
|---|---|
, |
上のアニメーションのように、電気抵抗の内部では、電子が原子核にぶつかりながら流れています。
大まかに何が起きているかを説明すると、まず電池によって抵抗内では右向きに電場が発生しています。負の電荷を持つ電子は電場と逆向きに力を受けます。そして左向きに加速していくわけですが、原子核にぶつかることで抵抗力を受けます。最終的には電場による力と抵抗力が釣り合い、平均的には等速度で左向きに流れていきます。
では、細かく見ていきましょう!
起電力 の電池を繋げると、抵抗の内部に一様な電場 が発生します。
抵抗の長さを とすると、生じる電場の大きさは
です。電位の傾きの大きさが電場の大きさに等しくなります。
電場は電子に力を及ぼします。電子の電荷を とすると、及ぼす力の大きさは
であり、向きは電場と逆向きになります。
電子はこの力によって、左向きに運動をしていきます。
電場による力のみだと、電子は加速し続けますが、実際は抵抗内部にいくつも存在する原子核にぶつかって減速します。(アニメーションを参考にしてください)
この挙動を厳密に記述することは難しいです。しかし、電子が速ければ速いほどぶつかる回数が増えることを考えると、平均的には速さに比例した抵抗力を受けると考えることができます。
つまり、比例定数を とすると、受ける抵抗力は
と表すことができます。ただし、 は電子の平均的な速さを表します。
定常状態においては、電場による力と原子核からの抵抗力が釣り合い、速度は一定になっています。
つまり、力の釣り合いの式
が成立します。
よって、電子の平均的な速さは
と表せます。
電子が左向きに平均速度 で移動している時、右向きに大きさ
の電流が流れていることになります。ただし、電子の数密度を 、抵抗の断面積を としました。
よって、電流の大きさは
と表すことができます。これを整理すると、
となり、 と が比例関係にあることが分かります!
この時、 を抵抗率と呼び、 を抵抗値と呼びます。これを用いると、
が成立することが分かります!これをオームの法則と言います。
この抵抗モデルはニュートン力学を前提にしたものですが、実際には電子は量子力学に従った振る舞いを見せます。詳細は難しいので割愛します。